僕だけしかいない町
今日本納というところに行ってきました。
二度目です。
なのでどんな場所化はなんとなくわかっていた。
そう、とてものどかなところだ。
そして私はのどかを愛している。
リハーサルの間に時間を見つけて一人田んぼのある方へ歩いて行ってみたりしました。
わずか15分にも満たない短い散歩だったのですが、歌を口ずさみながら楽しく散歩することができた。
本来歌を口ずさみながら散歩をすることはあまりない。
どうしても周りの目というものを気にしてしまうし、歌を歌っても都会の波の中ではかき消されてしまうのだ。
それが今日はどうだろう。
まずは見渡したところで人っ子一人見えやしないのだ。
そんな誰も現れない世界では周りの目を気にするのは至って無粋。
そして人がいないということはそこにかすかな自然の音以外の音は存在しないのだ。
そりゃ歌も歌っちゃうよな。
あの散歩道において、私は完全に独りになれた。
誰も干渉してこない世界だったのだ。
たまにはああいうところに行きたいと思う。
今日はちょうど少し一人になりたいところに良い道が、私だけの世界があってよかった。
私しかいないというのは自らの存在の肯定であり、否定である。
その狭間で存在をうやむやにしていることはとても気持ちが良かったです。
今度携帯電話とか一切持たない状態で歩きて―な。
そんなことを書いているここも言わば一人の世界。
とても心地が良い。
そういうことです。
以上。