百目鬼とハイビスカス
これの続きというか補足のような話をします。
最近作詞に手を付け始めました。
まあこれも以前少しは作っているんですが、今までは歌詞とメロディを並行して考えていたので入れたいワードに合わせてメロディを作りかえることも出来たりしてそんなに大きく行き詰ったことはありませんでした。
ただ、今回は初めてそこにあるメロディに歌詞を入れるというパターンとなり、割と行き詰っています。
しかしこの工程、「音数」「音韻」「言葉の意味」などのこだわりという制約に縛られながらその曲のイメージに合った文章や言葉を選択していくという一種のパズルのようなもので、難しくも面白いものであります。
私はこの作詞という作業を通じて改めて日本語というものの面白さに触れている。
言い換えれば意味が同じ言葉でもこのパズルの中では片方の表現しか合わないとか、意味も音数もあっているけどこの言葉は音がなんかダサいとか、そういった言葉の美しさに気づきながら作っている。
歌の中でなんとなくこんな詞が書きたいといったコンセプトがありながらも、そこに最短距離で到達することはできず、何度も何度も遠回りをしながら、そこに曲というニュアンスを加えてそのコンセプトを表現する。
そこには、普段の生活では使い得ない言葉の選択が必要となり、同じ「言語」というものでありながらも全然違う性質を扱うことに非常に面白みを感じています。
あくまで私が日本語をつかっているだけで別に他言語を用いてもいいな。
何だろう、普段使っている言語を多方面から見る感じといえばいいだろうか。
あるいは普段使わない筋肉を使っている感じにも似ているかもしれない。
いずれにしても至って刺激的だ。
日常的な会話からも欲しい言葉を発見することがある。
言語に対してセンシティブになれる。
もしかしたら私がいま目の前に引き出せない脳の奥にある言葉を、会話が持ってきてくれるかもしれないから。
そしてさらに会話が楽しくなる。
やはり制作者に回るのは世界の扉を開いてくれる。
私を今とは別の空間に連れて行ってくれる。
もっと面白い世界へ。
最近ブログを通じて言語を慎重に選びながら書く経験を積んでいるからか、言語への思い入れが強くなってきているな。
自分の書いた文章を見ながら「ここの表現良い!」と思うことが結構ある。ナルシシズムがよく笑っている。
このまま言葉で色々なものを書いて作っていけばもっと楽しくなれるという確証があるな。
これからも毎日コツコツと積み上げていきたい。
詞もしっかり完成させるぜ。